くちなしは、梅雨の終わりから明ける頃に、花を咲かせます。
花の香りは、三大香木(強い芳香を放つ樹木)の1つで、甘い香りを放ちます。
咲き始めの花びらの色は、白色ですが徐々に黄色みを帯びて来ます。
花が散ると、実を結びます。
実の収穫は、11月下旬から12月中旬頃になります。
科目 | アカネ科(Rubiaceae) |
学名 | Gardenia jasminoides |
原産地 | 静岡以西、中国南部 |
薬用部分 | 果実 |
目次
薬用部位
クチナシの実を収穫した後、乾燥させて使用します。
クチナシの実は、卵型で長さは約5センチです。
生薬名は、山梔子(さんしし)と呼ばれてます。
作用
解熱・消炎作用があり、穏やかに炎症を鎮めてくれます。
また、黄疸を消失する作用もあります。
下痢時は不可
料理にも使用できるくちなしの実
くちなしの実は、生薬として利用されていますが、料理の色付け(黄色)としても昔から利用されています。
お正月になると、食べるお節の1つ栗きんとんは、くちなしの実を入れるか入れないかで、劇的に変わります。
何が変わるか?
美味しそうな「色」になるのです。
くちなしの実を使う時は、乾燥した実を包丁の柄などで叩き潰します。
ガーゼなどで包んでから、潰すと後が楽です。
色は、冷水より温水が色が濃く出ますので、調度良い色になったら、くちなしの実は引き上げます。
材料
- サツマイモ:2本(大きめ)
- 栗の甘露煮(シロップ入り)
- 砂糖:50g
- みりん:大さじ2
- 塩:適宜
- くちなしの実:2つ
レシピ
- サツマイモを、水で洗います。
- 2センチ間隔で輪切りにします。
- サツマイモの皮を、厚めに剥きます。(皮に近い部分が残っていると、汚い色になってしまいます。)皮を剥いたサツマイモは、水に浸けておきます。
- 栗を、シロップから出します。シロップは捨てずに取っておきます。
- 水に浸けておいたサツマイモを取り出し、鍋にサツマイモを入れ、ひたひた位の水を入れたら火にかけます。
- 沸騰したら、火を止めて鍋の湯を捨てます。
- 再度、水をひたひた位になるまで入れたら、くちなしの実を入れます。
- 調度良い色加減になったら、くちなしの実を取り出します。
- サツマイモが軟らかく煮えたら、火を止めてサツマイモを取り出し裏ごしをします。裏ごしは、冷めると出来なくなるので、熱いうちに行います。
- 裏ごししたサツマイモを鍋に入れ、シロップと砂糖を入れて中火~弱火にかけます。
- 塩は、味をみながら入れてくださいね。
- みりんを入れて、かき混ぜたら軽く煮込みます。
- 最後に栗を入れて、裏ごししたサツマイモが、プチプチと表面が盛り上がったら火を止め、出来上がりです。
砂糖だけより、栗の甘露煮のシロップを入れることで、「照り」が出て美味しく炊きあがります。
それにしても、くちなしの実は、色々使い道がありますね。
目で見て楽しみ、鼻で香りを楽しみ、健康もゲット出来る!マイブームになるでしょうか