紀元前3000年頃、宗教儀式で薫香(よい香りをたてる香料)儀式がされてました。
また、英語では香りのことをPerfumeと言いますが、語源はラテン語のPer(~を通して)fumum(煙)です。
古代エジプトでは、儀式の際に太陽神ラーへの捧げものとして、乳香(フランキンセンス)・没薬(ミルラ)を、ジュニパー・キフィ(没薬)・シナモン・カシア(チャイニーズシナモン)・カラムス(石菖蒲)などの薫香で焚かれていました。
ミイラを作る際にも、フランキンセンス・ミルラ・シダーウッドなどを、防腐効果のある植物を使っていました。
ツタンカーメンのお墓からも、香膏(香りがある軟膏)が見つかり、3300年経っても香りが残っていたと言われてます。
11世紀になると、イブン・シーナ(980‐1037)という哲学者が、精油の蒸留法を確立し、アロマテラピーの原形を作りました。彼が書いた「医学典範」は、17世紀ころまで西欧の医科大で教科書として使われていました。
香水文化が始まり、十字軍の遠征によって、多くの人々が東西を行き交うようになり、ハーブやアラビアの精油蒸留法などが、ヨーロッパに伝えられました。
1400年ころ、手足が痛む病気を患ったエリザベート女王が、ローズマリーを含んだ痛み止めを使い、症状が良くなったというエピソードが残されているそうです。
1800年代(江戸時代終わり)オランダ医学が日本に入って来ました。
ハッカ油、ウイキョウ油、ローズ油、ラベンダー油、レモン油などが使われたそうです。
1928年ルネ・モーリス・ガットフォセ(フランス)という化学者により、アロマテラピーという言葉が生まれました。彼は、実験中に火傷を負いとっさに手元にあったラベンダーの精油をかけ、火傷がみるみると良くなった事から、「アロマ」芳香「テラピー」療法を造語したのが始まりです。
マルグリット・モーリー(1895~1968年)
オーストリア出身。
フランスに移った時にアロマテラピーに出会った頃は、生化学者として働いていたそうです。
第一次世界大戦により、相次ぐ身内を亡くし、失意のどん底にいたマグリットは、看護師として生きる希望を持ちました。その後モーリー博士と出会い、精油を使ってマッサージで癒す手法を確立したそうです。
1961年に「The Secret of Life and Youth(生命と若さの秘密)」を出版し、イギリスにおけるホリスティック・アロマテラピーのきっかけとなりました。
1980年代にイギリスから日本に、アロマテラピーが入って来ました。